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厳しい研修を受けていました。
(写真D)
また、19回の『少年の船』で初めてインターナショナルスクールの生徒が13名乗船しました。中には日本語があまり話せない生徒もいましたが、もちろん全員日本の団員と同じ研修を受けました。最後は日本の友だちもたくせんできたようです。(写真H)
普段は入ることができないブリッジ(操舵室)の見学もすることができました。2万3千340トンの大型客船ぶじ丸はもちろん最新のコンピューターで管理されていますが、操舵室には神棚があったり、航行安全のお札があったりして、気持ち的にも万全を期すといったところでしょうか。戦後、日本で大型客船の事故はないそうですからご安心ください(写真E)
自動管理といいましたが、鳥島とか硫黄島を回るときは、手動で操舵することになります。ですから鳥島の前でゆっくり写真をとることもできるわけです。
鳥島はかつてアホウ島の乱獲が行われ絶滅の危機が叫ばれました。現在アホウ烏は捕獲が禁止され、この鳥島では増殖目的の営巣が行われています。また、かつての気象観測所跡なども見られます。
(写真F)
突然、海の真ん中にニョキッと立つ岩が見えます。これは「孀婦岩」といって、大きな海底火山のてっぺんだけが50メートルほど海上に頭を出しているのです。この岩の周りはすぐに何千メートルといった深さになっているそうです。
(写真G)
海を見ていると時々トビウオが跳んでいくのが見られます。小さな魚がびゅーっと跳んでいくのはとてもきれいで、その跳躍力には驚かされます。うまくするとイルカも見られるそうですが、残念ながら今回は会えませんでした。
船の中にいるとテレビもありませんし、新聞もありませんから、どうしてもニュースにうとくなります。
ちょうどこの時期はアメリカのアトランタでオリンピックが開かれていましたから、どうなっているのかなーと気にした人も少なくなかったはず。
ふじ丸には、毎朝ファックスで半目遅れの簡単なニュースが送られて来ます。図書室にはそのコピーがあり、誰でも自由に読むことができます。アトランタでの日本選手の活躍があまりかんばしくなかったので心配な人も多かったかもしれませんね。
食事
7月23日の夕食は「テーブルマナー」の実習でした。辻マネージャーの指導で、フォークやナイフの使い方を教わります。よくわからないところは、各テーブルに一緒に座ったリーダーや指導員、講師等からもアドバイスを受けます。
この夜のメニューは、パンプキンクリームスープ、ノルウェーサーモンのパイ包み焼きサフランソース、メインは年フィレステーキベーコン巻きワインソース、それに、ふじ丸特製パンとバター、サラダ。デザートはキャンタロップメロンとバニラのババロア二色ソース、そして紅茶がつくフルコース。豪華ですねー。
(写真I・J)
ちなみにこの航海では計17回の食事をとることになります。食事は飽きがこないようデッキランチなども考えられていますし、メニューも和洋中とバラエティーに富み工夫されています。朝食には納豆、海苔、梅干しといったものまで用意されています。
しかし、500人以上の食事をいっぺんにつくるとなると量もすごいです。ご飯は毎日平均120キロも炊くそうです。(写真K)
船底にニワトリを飼っているから毎日新鮮な卵が食べられる、と副団長が冗談のつもりで言ったところ、団員の間でまことしやかな噂となり、2日後にはその数が何十羽にもなっていました。あれはまったくの作り話です。もし本当に船底で卵のためのニ

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